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1月19放送分「12人の怒れる男」by たつみコータロー

★12人の怒れる男 (1月19日)

収録のために準備した、たつみコータローのメモをブログでお読みいただくことができます。
放送内容(音声)は番組サイトでをお聞きください。タッチミーコータロー

★今週は「12人の怒れる男」です。

おはよう御座います。
今日はファンも多く長年好評価を得ている、法廷映画の金字塔「12人の怒れる男」英語名は12 angry Men 1957年製作の映画です。監督は巨匠シドニー・ルメット。ベルリン映画祭で大勝の金熊賞を受賞もしている作品。シドニー・ルメットはアカデミー賞に合計4度もノミネートされている社会派映画を作る監督です。

ストーリーは、ニューヨークのスラム街で、実の父親を殺した容疑で逮捕された17歳の少年を巡って、たまたま12人の陪審員として選ばれた男性たちが陪審員室に有罪か無罪かを最終決定するために集まります。すでに法定での証人尋問は済んでいて、凶器は少年が購入したナイフ。目撃者はアパートの下の階に住む老人と、線路を挟んだ所に住む女性、この二人。動機はいつも父親に殴られている少年が、事件のあった日も殴られ、逆上して殺した、ということですね。

一見少年を有罪だと思われる証拠はすべてそろっているように見えるんですね。陪審員制度は多数決で決めるのではなくて全会一致が原則なんですね。陪審員たちは、有罪で決まっているんだから、とっとと結論出して、みんな忙しいんだから帰ろうよと。陪審員の12人中11人までもが、簡単に少年を有罪だと結論づけるんです。たった一人だけちょっと待ってよと。本当に少年を死刑にしていいのだろうか。もうちょっと議論すべきじゃないのだろうか。提案をするんです。これが映画の冒頭です。

この有罪に唯一異論を呈した陪審員を演じたのが名優ヘンリー・フォンダです。この映画では知的で冷静な陪審員ナンバー8を演じています。
彼は少年を有罪とは言えない合理的な疑いがあるというんですね。合理的な疑いの事を英語でreasonable doubtと言っていますが、つまり疑わしきは罰せずが大原則だけれども、この事件には証拠や証言にその疑わしいことがあるよ、と言い出すんですね。

例えば、事件現場の下の階に住む老人が「殺してやる」という言葉と、人が倒れる音、そして駆け下りてくる少年を見たと証言しているんです。だけど線路沿いは列車が通過中でものすごい騒音に包まれているはずなんですね。その騒音の中、「殺してやる」という声と、人が倒れる音を果たして聞くことはできたかのかどうか。また、その15秒後に階段を下りる少年を見たとのことですが、足の不自由なこの老人が寝室からドアにたどり着くまでには41秒かかることが分かったんですね。どんどん証言の信ぴょう性を崩していくんです。そして始め一人だけだった無罪の主張が一人、二人と増えていくんですね。

また、線路を隔てた向いのアパートに住む女性の証言。ベッドの上から少年が父親を殺すのを見たと言うんですね。でも法廷で掛けていなかったメガネを彼女は普段しているだろうということが、鼻の付け根にあるメガネの跡からわかるんです。つまり彼女は視力が悪い。ベッドに横になっている時にメガネをかける人はいないわけで、彼女の証言にも疑問が残ると。

その他、一つ一つ陪審員ナンバー8が証拠や証言への疑問を呈していくんですね。中には差別的な人もいて、スラム出身の少年のことなんか信じられるか!と息巻いたんですけど、
「同じスラム街出身の女性の証言は信じるのか」と言われてぐうの根も出なくなったり、英語もろくにしゃべれないやつだよという意味で、He don’t even speak good English.と言って He doesn’tだとよ、言われたり、ちょっと笑えるところもあるんですね。

そして最終的には全員が無罪だという結論に達するわけですが、誰が真犯人かは最後まで分からないんですね。それを問う映画ではないんですね。疑わしきは罰せず。そして、人間の偏見が真実を見る目を曇らせるといくことと、裁判制度そのものの危うさも描いているんですね。

全編96分間、99%がこの陪審員の部屋だけの撮影です。お金かけなくても、これだけの素晴らしい脚本があれば、むちゃくちゃ面白くなるんですね。法廷もののクラシック、怒れる12人の男。ぜひチェックしてくださいね。
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タッチミーコータロー 【 たつみコータロー 】

Author:タッチミーコータロー 【 たつみコータロー 】
ラジオシネマ【Touch me! コータロー】の番組ブログです。シネマナビゲーターの たつみコータロー がお届けします。(更新はスタッフが行なっています。)
OBC ラジオ大阪【1314kHz】
毎週 土曜日 6:35~6:45 放送(radiko.jp でも聞けます。ラジコで検索。)
番組サイトは http://kotaro.asia

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